不審者発見？

とあるスーパーに買出しに行ったときのことだった。

一マス空けて中年親父がぼーっと紺色っぽい車に乗った状態で止まっていた。

その隣か、一マス空けて眼鏡をかけた25〜40くらいの男が黒い車に乗ったままで止まっていた。

私はなんとなく違和感を感じつつも車を降りてスーパーへ。
眼鏡男も偶然同時に降り、にスーパーへ向かい始めたようだった。

と、私は一瞬不安になった。ちゃんとロックをしただろうか？
一応鍵を確認せねばと振り返ると、眼鏡男がくるりと方向転換し、慌てて戻って行く様なしぐさを見た。が、その割には車に入るわけでもない。何をするわけでもない。

引っ掛かりを感じつつも
まぁ、鍵は掛かっていたしと再びスーパーに向かう。
視界の端に、ずんずんと勢いよく歩いている眼鏡男が写る。
と、急に奇妙な位進路を変え、その交じり合う点は…
へ？そっちスーパーじゃなくて私なのだが？…
このまま行けばまずスーパーに入る前に背後追いつくな。と漠然と思った時、なんとなく振り返えってみた。
眼鏡男はそそくさと自分の車の助手席側へ戻っていった。
眼鏡男はチラリと振り返りはするが、その場から離れようとはしなかった。

さて、なんとなく駐車場から感じていた違和感がここに来て不審に変わった訳だが―――気のせいという事もある。
一計を案じ、試しにスーパーに入ると見せかけて車に戻って見ることにした。
それで眼鏡男が普通に動けばただの思い過ごしと言う訳だ。

実行→結果
離れたがまた戻るという行動。そして、ボーっとしていた中年男がすーっと発車し、追いかけるように黒い普通乗用車に乗って眼鏡男も走り去った。

これで周囲に平和が訪れた…と思われたが、
スーパーの入り口しかも大きな白いバンのすぐ後ろにそれは居た。
全く同じ色・形の車・何よりも物語って居たのは運転手の姿。
含み笑みを浮かべた眼鏡男だった。

いい加減付き合うのも飽きたので
さっさとスーパーに入った私だが、やはり気になるので、数分のうちに買物を済ませ、駐車場に向かったところ黒い車も、眼鏡男も居なかった。
変わりに、急に発車した中年男が同じ場所に戻っていた。中古のビデオを表裏辺をくるくると飽きもせずに眺め見ている姿で。

さて、眼鏡男の正体とは一体？中年男との関係はあるのか否か？！